現地時間4月21日13時過ぎに、アノーイトーの“岩”に向けて徒歩行を開始した荻田。先ほど初日の行程を終えた荻田より、衛星電話を介してメールが届きました。
『お世話になりっぱなしの大島さんに戻りの予定、日本の連絡先などを渡し、13時半ごろにシオラパルクを出発。地元の人たち、しばらく前からここに滞在しているドイツ人の夫婦に見送られ、歩き始めると大島さんがボートの雪かきをしており、挨拶をして村をあとにする。
快晴、風もなく暖かい日。暖かすぎても氷が心配だし、足元の雪も柔らかくなって疲れる。村の前は海氷がまったくなくなっているので、こちらの言葉で「カイグゥ」という「定着氷」を行く。岸沿いに、満潮時の高さで海水が凍りつき、幅5メートルほどの氷の道ができる。しかし、最近の暖かさで切り立った海岸淵が一ヶ所カイグゥが落ちてしまい、先に進むために陸を高巻きする。これが案外大変で、早々に疲れてしまった。途中で安定した海氷が現れたので、海氷に降りて20時過ぎまで歩く。氷河の入り口に上陸してキャンプ。
明日からは氷河の遡行。いきなりハードな関門だが、気をつけて行ってきます。久しぶりの北極での徒歩行とキャンプ。楽しさと怖さと疲労感に満ちている。今夜はよく寝れそうだ。』
6年ぶりの北極行、そして南極点到達以来の単独行は、初日からなかなかタフな状況だったようですが、12kmほど進めたようで一安心です。ゆっくり休んで明日に備え、焦らず進んで欲しいと思います。
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