7日目終了

現地時間21日13時過ぎにシオラパルクより、目的地アノーイトー岬の“岩”に向け徒歩行をスタートさせた荻田。前日の6日目は様々なコンディションが味方し、一気に前進。目的地まで残り40kmの地点まで来ています。

 

 昨日、氷床を超えたので、今日は陸上をアノーイトー目指して進む。手元には25万分の1の地図がある。普段、山歩きなどする人は分かるだろうが、日本の山地図は2万5千分の1が通常使われる縮尺。それよりもはるかに広範囲が記載された、つまりは大雑把な地形概念しか分からないのが25万分の1。が、現実的にこの縮尺までしか存在しないので、私もずっと25万図で歩いてきた。例えるならば、北アルプスの登山に行くのに、富山県地図を見ながら行くようなもの。

 

地図から推測される地形を想像して、アノーイトーまでの最適なルートを選んだ。最初は今日のスタート地点から河地形を辿って海までいこうか考えていたが、河は蛇行が多く距離が伸びてしまう。また、河口の谷底は岩だらけらしく稜線を行かないといけないかもしれない。ルートファインディングで時間も取りそうだと考えた。初めて歩くところである。現場の状況は行ってみないと分からない。また、状況は逐次変化するもの。ということで、なるべく迂回や高低差がなさそうな最短距離を直進することにする。

 

今日はひたすら直進。細かい地形が分からないので仕方ない。途中、大きな河を二度ほど登って降りて横切る。が、何よりも今日はブカブカの積雪に苦しめられた。通常時よりも倍は疲労感がある。が、なんとかそれなりに距離は稼げたので、アノーイトーがだいぶ近くなってきた。

 

昨日とは一転、足元のコンディションはなかなか過酷だったようですが、目的地まで残り20kmを切るくらいまで進みました。昨日稼いだ貯金が効いた形です。大分お疲れの様子ではありますが、上手くいけば28日の行程中に目的地には到達しそうです。ただ最たる目的は、あの“岩”を見つけ出すこと。果たして…、明日の報告を待ちましょう。